前回、1月も月末だと書いてからもう10日も経った。早い。その間に節分があり、雷鳴が轟き、雪が降った。節分には、めちゃくちゃ太い葉巻をくゆらせるように恵方巻を2本キメた(職場と自宅で)。
2月は日数が少ないのに祝日が2日あってとても良い月。その代わり連休前の今日は特別に忙しかった。短い昼休みに昼めしをかき込む。いつものおにぎりと、熱くてしょっぱいスープ的なものを啜りたくなり、ロッカーに常備しているシーフードヌードル(ゆで卵入り)も一緒に。これたまに無性に食べたくなるの。
桐野夏生『真珠とダイヤモンド 上』で脳みそにもエナジー補給。困ったときの桐野夏生というか、全然困ってないのだけども何を読んでも一旦ページを開くとやめられなくなる安心感。そして大抵ラストにモヤモヤする。この本は、冒頭のプロローグで結末が明かされているので、もう何が起きても嫌な予感しかしない。早く下巻を読みた~い! 桐野作品は7割ぐらいは読んでると思うが、未読のものがまだ残っているのが嬉しい。何年も前に話題になり消費されまくり、えっ、なんでそれを今ごろ?みたいな中途半端に時代遅れのエンタメ本をブックオフなんかで買って読む楽しさは格別だ。
夕飯のカレーを食べながら、今週分の『つくたべ』を見る。やっと一週間が終わったー。
とんかつと風呂
月末。晴れて暖かい。午後から休みをもらう。毎年3月末に有給休暇のほとんどがチャラになってしまうので、今年は早めに少しずつ消化していく作戦。半休といっても午前中の処理に時間がかかり14時過ぎ退勤。さあ、お昼だ。ランチタイムが長いとんかつ屋にする。ひれかつやエビフライのセットのランチ、しじみの味噌汁。ひさびさのとんかつ旨いわー。
腹ごなしに本屋に寄ったり買物したりしてからスーパー銭湯に行く。肩や首がカッチカチに凝っていてゆっくりお湯に浸かりたくてタオルなどの風呂セットをリュックに入れてきたのだ。空いていたので広い湯船で手足を思いきり伸ばす。気持ちいい~。何度も出たり浸かったりして得体の知れない軟体動物みたいになった風呂あがりに飲む炭酸のおいしいこと! 入る前は冷凍食品のようだった体が、帰りは隅々まで解凍されてホカホカだ。
夕飯は、一人用の土鍋でぐつぐつ鍋焼うどんをつくりハフハフ食べる。コタツでアイス。あとは寝るだけ。なんてハッピーな半休の日なんだ。布団にもぐって本の続きを読む。梨木香歩『歌わないキビタキ 山庭の自然誌』。
がっぽん大賞
毎日忙しい、としか書くことがない。しかし、正月休みで乱れまくった仕事の波がようやく均等にならされ、忙しいなりにいつものペースに戻りつつある。正月のお土産のお菓子コーナーもきれいになくなったので、今日は差入れにいただいたとらやの羊羹。「夜の梅」を選ぶと、同僚から、わっ、エロ~いと言われる。もし爽やかな「湘南の梅」という名前だったらエロくないだろうか。
昼休み、いつものおにぎりの後に緑茶をいれてきて、羊羹の上部のアルミをくるんと取って、下から指で押し上げながら少しずつかじる。糖分がしみる。川上弘美『恋ははかない、あるいは、プールの底のステーキ』(講談社)を読む。面白~い。充実の昼休み。
冬の通勤時に読むのは文庫本が多い。コートのポケットにすっぽり入るのでいつでもサッと取り出して読めるのがいい。冬の楽しみのひとつ。ただし『トゥルー・クライム・ストーリー』(新潮文庫)や『ネイティヴ・サン アメリカの息子』(新潮文庫)ぐらい分厚くなると取り出しづらくなるのだけれども。
今はポール・オースター『冬の日誌/内面からの報告書』(新潮文庫)を入れているが、こんなに冬のポケットに似合う文庫ってある? 6年ほど前、それぞれ単行本で出て、合わせて4500円ぐらいしたものが合本され文庫化。合本好きにはたまらない。早くも今年のがっぽん大賞をあげたい。そしていつも思うのだけれど、新潮文庫に付いているスピンは外で読むとき本当に便利。
冬晴れの日におでん
先週の日曜日(7日)は友人と一緒に神社で振舞われている七草粥を食べてから映画を見てお茶していい日だねーと言いながら帰ったのだが、次の日から耳が詰まったような感じが始まり、軽くめまいがしてきた。あ、いつものやつだと木曜日(11日)に有休をもらい薬を飲んで安静にしていた。
前回のひどいめまいの発作はいつだったっけと日記を見ると、2020年の1月13日だった。「立って地獄、寝て地獄、吐き気までして何も食べられない」なんて書いてる。今回は早めの対処がよかったのか症状は軽くて済んだ。だんだん自分の体の操縦法がわかってくる。正月休み前後のあまりの忙しさと、休み中の爆食&ぐうたら生活のギャップに体というか自律神経が悲鳴をあげているのだろう。
今朝起きると昨夕の冷たいみぞれが嘘のようなスコーンと青く澄んだ冬晴れ。洗濯して、おでんを煮込みながら今日も一日ゆっくりする。穏やかな日曜日。岸政彦『にがにが日記』を読む。
『それは誠』は昨年、主人公が鼻について挫折したので再挑戦。乗代雄介は純文界の西村京太郎というか、次はどこが舞台になるのだろうと気になる。WEB小説丸に連載されている〈風はどこから〉を地図を見ながら読むのがすごい楽しみ。毎回かなりの距離を歩いているようだ。