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ヨムヨムエブリデイ

隙間時間のポケット本

3月終わり。富士急ハイランドのFUJIYAMAみたいなカーブで上下する気温に振り回された1ヶ月だった。ようやく桜が開花したと思ったら、今日なんか暑いほどで、さすがにもう冬のコートを着ることはないだろう。コートを脱いだら通勤時に文庫本を入れるポケットがなくなりさみしい。ああ冬が終わったんだと思う。
電車の待ち時間や、何かに並ばなければいけないときに、ポケットからササッと取り出してちょこちょこ読める文庫本がいい。今冬、コートのポケットに入れられ、あちこち運ばれ楽しませてくれた文庫本は、ちくま文庫が多かった。青山南『本は眺めたり触ったりが楽しい』(昔好きだった本が20年以上たってよくぞ文庫化、懐かしくてうれしかった)、植本 一子 滝口 悠生『さびしさについて』、『片山廣子随筆集 ともしい日の記念』、石垣りん『詩の中の風景』(これは中公文庫)などどれも通勤のよい友だった。