y o m u : n e l

ヨムヨムエブリデイ

眠りの森

日曜日なのにというか、日曜日だからというか、とにかく眠くて眠くて眠いのだった。気候のせいか、体調のせいか、たまにこういう日がある。体中の毛穴からしみ出た疲労エキスが背中に溜まり、接着剤のような役目をして布団から起き上がれない。まぶた(目全体)が重くて目を開けていられない。うとうととまどろんで時々ハッと現実に戻り、またすぐに眠りの泥の中にずるずると引きずり込まれる。これがなんとも心地よい。録り溜めていた動画を見ようとしても、最初の5分ぐらいはうっすら覚えているが、ハッと目覚めたときにはもう終わっている。しまった、また最初からと再生しても、気付くともう終わっている。その繰り返し。本は、アリ・スミス『五月 その他の短編』(名久井さん何人いるんだ)を読んでいた。古本屋、ハエ、「グレートギャッツビー」。どこまで実際に読んだのか、どこから夢うつつだったのかわからなくなってしまったけれど、そんな感じがこの短編集にピッタリな気がした。これだけ眠れば充分ではないかと思ったが、夕食や入浴を済ませたあとも眠気は続いていて、すぐにまた、背中と布団が接着された。