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ヨムヨムエブリデイ

ひらけない本

嬉しい午後半休の日。午前中の処理が長引いて退勤時間が下がり腹ペコだったので、手っ取り早く腹になにか入れたいと思いうどんにする。かけうどんにちくわ天をのせて、刻み葱とおろししょうがをたっぷり、景気よく七味を振り、ハフハフ食べる。ああおいしい。体があったまる。その後、あれこれ買い物。今週はボーナス週だった。毎日30分に1度は、仕事やめてえと思っていて、その30分の積み重ねが、ボーナス1回でチャラになる気がする(一瞬だけね)。最後に書店で自分へのプレゼントというかまあいつもそうなのだけど、今日はどれか一冊スペシャルなやつを買おう!と思ってわくわくしながら徘徊し、池田澄子『本当は逢いたし』(日本経済新聞出版)を選ぶ。あのかっこいい俳人が書く散文を読みたくて。歩き疲れて、コーヒーとチーズケーキで休憩しながら、読みかけの奈倉有里『夕暮れに夜明けの歌を 文学を探しにロシアに行く』(イースト・プレス)の続きを読む。面白い。語学や文学を学ぶ喜び。買ったばかりの『本当は逢いたし』はもったいなくてまだ読めない。読むのがもったいない、の前にひらくのがもったいない。新しい本て、ひらくと背のあたりがパキッっていうでしょう?スペシャルな本の場合、あのパキッが怖くて悲しくてつらくて。スペシャル度が高ければ高いほどひらけなくなる。いまはカバー眺めているだけで幸せ。スーパーに寄りおでんの具材など買い帰宅。窓の外は風が吹き荒れている。