y o m u : n e l

ヨムヨムエブリデイ

3密

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#職場フヅクエ
昨日は、雪と桜のマリアージュを眺めながら(32年ぶりだそう)、こんな美しい光景をこれから何度見られるのだろうと思った。ウィルスと桜と雪がセットで記憶される春。
3連休明け。まだ寒さが残っている。在宅勤務できる職種ではないので、いつも通りに出勤。相変わらずドタバタして、やっと交代で昼休憩に入る。イ・ギホ『誰にでも親切な教会のお兄さんカン・ミノ』、おむすびふたつ(梅干しと昆布)、今日はゆで卵も付けた、きよみだったかはるみだったか甘くて香りのよいみかん、同僚がくれたおやつ。この30分だかの時間だけを心の拠り所にして働いている。

君、本や小説で倫理を身につけられると思うかい?
本によって、小説によって、羞恥をともにするなんてことができると思うかい?
僕の見たとこ、そんなのは不可能だ。
不可能だと気づくこと。それが、僕らが小説や本を通して学べる唯一の真実だよな。
それを言いたくてここまで書いてきたんだ。
真実が目の前まで来たときに、君はどれだけ見えすいてない行動ができるか?
僕は、まだまだだな。          「あとがき」より(P.307)

本の帯にも一部が抜粋されている部分。真実だろうと何だろうと、見えすいた行動しかできない自分には耳が痛い。目が痛いのほうがいいのかな。
夜、ニュースをはしごしていると、どの局でもアナウンサーたちが申し合わせたように間隔を大きく開けて座っている。この先もしウィルスが治まって、再び間隔が縮まったとき、なんか見てて照れそうな気がする。それはいつになるんだろう。