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ヨムヨムエブリデイ

こういうの(が)いい

『真珠とダイヤモンド』を読んだ勢いでその前の『燕は戻ってこない』と桐野作品を立て続けに読んだら色々濃ゆくてぐったり疲れてしまった。なにか平和でなんも考えずに気楽に読めるものはないかと手に取ったのが久住昌之『するりベント酒』。夕刊フジの連載から厳選しまとめられたもので、久住昌之が弁当でただただ酒を飲む話。崎陽軒の弁当、カツサンド、焼きそばパン、柿の葉寿司などベントのチョイスにそそられる。

今日はチーム長がポケットマネーでランチの弁当を支給してくれる日で、午前中ほか弁のメニューが回ってきて希望の弁当に名前を記入して次の人に渡す。特に値段の上限は決められていないのに皆の注文は、から揚弁当とか親子丼とかやや遠慮がち。あいつ一番たけえの頼みやがったと注目されるのはいやだもんね。私は読んでいた『するりベント酒』に出てきたのり弁がおいしそうだったので迷わず一番しょぼいのり弁にする。魚フライもちくわ天も海苔とごはんと一体化していてシンプルでうまいなあとあらためて思った。こういうのでいいんだよ、こういうので。