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ヨムヨムエブリデイ

小春日和

11月に入ってから、異常に暑い日が続いたかと思ったら急に寒くなり、ここ数日は穏やかな小春日和が続いている。
以前は一年のうち仕事の繁忙期はだいたい決まっていてメリハリがあったが、コロナ時代になってからは、だらだらずーっと繁忙期の状態でしんどい。毎日疲れる。今日は休みの前の日で、退勤後友人との待ち合わせ場所にヨレヨレ向かい、焼肉を食べる。たまに食べる焼肉は沁みるようにおいしくて、モリモリ食べてちょっと元気でた。店を出てから、テイクアウトしたカフェオレを手にくだらない話をしながら、イルミネーションの下をゆっくり歩く。外はそんなに寒くもなく、カフェオレは温かく、ああ、なんか久々にくつろいだ気分だなと思った。
帰りにスーパーで買物して、本屋をちょこっと覗く。中公文庫の新刊、村上春樹編訳『フィッツジェラルド10 傑作選』、どんな10が選ばれているのか、「残り火」「氷の宮殿」「リッチ・ボーイ」「バビロンに帰る」「冬の夢」……これぞザ決定版。これには選ばれていないけれども、私はとても短い短篇「失われた三時間」が好きだ。最後にぎゃふんとなるところ。

読んだ本。井上荒野『照子と瑠衣』照子の夫がぎゃふんとなって痛快(私はぎゃふんが好きなのかも)、武田惇志 伊藤亜衣『ある行旅死亡人の物語』死亡した女性の素性が少しずつ明らかになっていく過程にゾクゾク興奮した、村田喜代子『新古事記』。