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ヨムヨムエブリデイ

朝読

Web連載をまとめた春日武彦 穂村弘 ニコ・ニコルソン『ネコは言っている、ここで死ぬ定めではないと』(イースト・プレス)の中で、「自殺」を考えたことある?と訊かれた穂村弘が「まったくないなぁ」と即答し、「僕は図書館とか薬草園とか灯台とかで たくさんの本を読むのにぴったりなテーブルと椅子があって 散歩以外で外に出なくていい そういう理想の間取りへの憧れがあれば 自分には自殺する理由がないように思えるんだよ」と語っている。そうそれ!同じことを考えている人っているもんだな。

ここのところ仕事がハードで、暑さに体力まで奪われるのか、夜帰って、シャワー浴びて、ごはん食べて、横になっていたらいつのまにか寝ている。早寝するので朝早くに目が覚める。徐々に明るくなっていく空。開けた窓から入ってくる朝のひんやりした空気が気持ちよく、ゆっくりコーヒーを飲みながら小一時間本を読む時間が楽しみになった。夏は、風呂上りに、扇風機の微風を浴びながら、文庫本をペラペラめくっているうちに寝ている、というのもいい。

今読んでいるのは、柚月裕子孤狼の血』(角川文庫)。え、今頃?だが、なんとこれが初柚月裕子。極道ものというので敬遠していたのだが、とうとう手に取った。シリーズ三部作なので、先が楽しみじゃのう。初めて読む作家はわくわくするのう。