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ヨムヨムエブリデイ

カキフライ

本当にあっという間に一週間が過ぎる。先週特に記憶に残っているできごとといったら、今の職場に自分が繋ぎとめられている唯一の理由である賞与が出たことと、忘年会第二弾(ふぐ料理)と、村上レイディオと、右京さんが牛丼(紅生姜てんこ盛り)を食べていたことくらい。

明日休みを取ったので、今夜はゆったりした気分で、帰りにとんかつ屋に入り、ひれかつ定食とカキフライ定食で迷いに迷って結局半々ミックスになったやつを頼む。タルタルソースがおいしい。昔からあまり噛まずに食べる癖がありよく注意されていたのだけれど、ドラマの「孤独のグルメ」のおかげでしっかり咀嚼する習慣が身についた。五郎さんに感謝しないと。咀嚼習慣はついたが、食べながら「はふはふ!俺は今、まるで人間火力発電所だ!」とか頭の中でいちいちつぶやく習慣もついた。食べ終え、ぶらぶら書店を巡り、スーパーで買物して帰る。昼間スコンと澄んだ青空だったのが夜も続いているのか星がとてもきれいに見える。

最近読んだ本。堀江敏幸『傍らにいた人』(日本経済新聞出版社)。「現在の上総国を治めている政治家がまだ若かった頃に出演していたテレビドラマの影響か、私には、海辺で走り、叫び、竹刀を振りまわすことが青春だと思い込んでいた暗黒の少年時代がある」(p.76)←なぜ森田健作とはっきり書かんのか!相変わらずの回りくどさにすんごくイラッとしながら読んでいたのだけれど、そのイライラもまたスパイスになるっていうか、ポジティブなイライラっていうの? イヤなら読まなきゃいいものをわざわざ読んじゃうってことはそんなにイヤでもないのかも。『本を贈る』(三輪舎)は本をつくり、本を届ける仕事に携わる色々な人が書いた本。『本の雑誌おじさん三人組が行く!』の逆バージョンのよう。ツバメ出版流通の人のところが面白かった。芦沢央『火のないところに煙は』(新潮社)、工藤美代子『凡人の怪談』(中央公論新社)怖い話大好物。でも夜、背後が気になり目を閉じて髪を洗えなくなる。カーッと目を見開いてシャンプーしている。