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ヨムヨムエブリデイ

ノスタルジア

昨夜の雨がまだ続いているのかと起きてカーテンを開けると、なんと快晴。朝晩冷えるようになり、そろそろ冬のアウターコーデの出番か。鏡の前でタクシードライバーのトラヴィスをまねてポージングしてみる(You talkin' to me?)。冬のアウターコーデというより、店員と間違われる影のうすい人コーデだ。通勤途中のいちょう並木が色づき始めていて、黄色い葉っぱが青空によく映える。
ここのところ、懐かしがることが続いた、そのいくつかのこと。

  • 沢木耕太郎『銀河を渡る 全エッセイ』を読み終えた。これは各エッセイの文末に日付だけが記載されていて、初出媒体は巻末にも記載されていない。あまりに膨大な量のため、いちいち書いてられるかというのかもしれないし、いつ書いたかが重要で、何に書いたかは重要ではないという方針かもしれない。そんな中、ひとつだけ、今川焼きについての文章がはっきり記憶に残っていた。(リニューアル前の)クウネルの最後のページに色々な人が交代でエッセイを載せるページがあり、そこで読んだのだった。そのエッセイを読んでいたら、あの雑誌の薄さとか、紙の匂いや手触りとか、文字のサイズとかがよみがえってきて懐かしかった。
  • 『優雅な読書が最高の復讐である 山崎まどか書評エッセイ集』。2004年以降の14年間に書かれた書評&ブックエッセイが収められている。自分がこのブログを始めた時期(2005年)とだいたい重なっているので、あれも読んだなー、そういえばあんなこともあったなーと懐かしがりながら読んだ。
  • ブログ界で一番好きなブログは未だにアカヘルさんの「エエジャナイカ」で、今はもう削除されて読めないが、アカヘルさんの書く新しい文章を読みたくて、ずっと追っかけている。「spin」、「ほんまに」、書評のメルマガの「全著快読 編集工房ノアを読む」、図書新聞の書店員オススメの一冊、「ブックレットホン」、『冬の本』などを時々読み返してはいいなあとため息をつく。スタンダードブックストアの新刊紹介のツイートはかなり前から書き手が変わり、もしかしてやめちゃったのかと気をもんでいたところ、新しい図書新聞の書評で、勤務先を変わられたことを知った(←ストーカーみたいやな)。懐かしさと新しい文章を読めるよろこびを噛みしめながら読んだ。