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ヨムヨムエブリデイ

いい土曜日

6月初日。土曜日の朝は、出勤前に朝食を食べながら新聞の書評欄を読むことから始まる。今はネットで、有名人から、まったく知らん人までが色々おすすめしてくるおすすめ地獄なのだけれども、ネットの普及していなかった頃は、新聞や雑誌の書評とサンヤツ広告、本についての本、あとは書店の店頭が主な情報源だった。新聞の書評欄も曜日が移動したり、以前ほど重要な感じではなくなったが、その習慣はまだ続いている。

今朝は、毎日新聞の書評欄にヒコロヒーさんの名前があり、やった!と思った。前に金原ひとみさんが朝日新聞の書評を担当していたときは楽しみでたまらなかったが、金原さんがやめてしまったあとは、ヒコロヒーさんだ。2022年の秋頃からの担当で、だいたい月いちペースで掲載されるので、ヒコロヒーさんの書評を読める土曜日は、いい土曜日。
俵万智の『アボカドの種』や、O・ヘンリーの『魔が差したパン』とか思わず読まされちゃった。『魔が差したパン』では、翻訳者の小川高義氏の翻訳センスに脱帽し、もしO・ヘンリーが自分の息子なら、「あんた、小川さんに今年もちゃんと中元送ったんか」と言って定期的に中元に関する喧嘩をしていただろう、というところなど笑ってしまった。それをいうなら、私も、ルシア・ベルリンに「あんた岸本さんに中元送ったんか」と言いたい。

仕事帰り、同僚のHさんとコンビニでコーヒーを買い、差入れで配られたたい焼きを食べる。疲れていたせいもあり、信じられないくらいおいしいたい焼きだった。