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ヨムヨムエブリデイ

ヨムネル・ハ


もう八月。辻堂の従弟の家に遊びに行ったついでに鎌倉散歩。暑くて人がわんさかいて夏休みっぽい一日。あわてて本を持たずにでてきてしまったので駅の書店で 嵐山光三郎編『文人御馳走帖』(新潮文庫)を買った。こういうアンソロジーは、パルコ出版のものとか、ちょっともういいやと思っているが、これは文庫だしカバーが水丸さんだしつい手がでた。おかげで道中のいい相棒となった。
講談社のPR誌『本』の宇田智子さんの連載「ほんの序の口」は、毎月沖縄から届く手紙のような気持ちで楽しみにしているが、八月号は「夏休み」というタイトルで、<島に行って本を読むことにした>で始まる。何かのついでじゃなくて、本を読むために那覇からフェリーで二時間の島に行くってのがいいな。でも船酔いするので船中では本が読めないというところが可笑しい。
島には行けないけれども、今月中に読んだり、読み返したりしたい本をピックアップしてみた。鎌倉に行ったら保坂和志の小説を読みたいなあと思ったので、今年は『カンバセイション・ピース』を。『八月の光』は『en-taxi』のコラムを読んでて、読まねばならんと思った。さらに図書館で、エリザベス・ストラウト『バージェス家の出来事』やピーター・マシーセン『黄泉の河にて』なんかを借りているし、至るところに愛人がいるプレイボーイってこんな気分なのかしらね。身体に小麦粉をはたいて溶き卵にくぐらせて部屋の中を転がったら本がくっついて、揚げると本のコロッケができそう。