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ヨムヨムエブリデイ

やむを得ず早起き

柏餅食べつつ

連休後の忙しさに加えて、ゆうべは飲み会までありくたくた。雨降りだからだらだらしよう。一日中髪ぼっさぼさでパジャマのまま。それでも早起きして朝ドラ見て笑う。部屋がコーヒーと雨の匂い。
寝床に戻り、先週から読みかけのジェフリー・ユージェニデス『マリッジ・プロット』(早川書房)を読んでしまう。1980年代のアメリカの大学を舞台に、マデリンがミッチェルとレナードと繰り広げる恋愛喜劇、というあらすじでは食指が全く動かなかったのだけれど、マデリンの本棚の描写からはじまる冒頭部分(↓)

 はじめに、本を見ておこう。まず、イーディス・ウォートンの小説の一群。それは題名ではなく、発行年月日の順に並べられていた。次に、モダンライブラリー版のヘンリー・ジェイムズ全巻。マデリンが二十一歳の誕生日に父親から贈られたものだった。そして、読みこまれた跡が目立つペーパーバッグ群。大学の講義で指定されたもので、多数のディケンズ、若干のトロロープに加えて、与しやすいオースティン、ジョージ・エリオット、侮りがたいブロンテ姉妹があった。白黒のニューディレクションズ版のペーパーバッグも多数。大半がHDやデニーズ・レヴァトフのような詩人の作品だった。さらにマデリンがひそかに読んできたコレットの小説群。また、『カップルズ』の初版本。(P11)

に本棚フェチ魂を刺激され、そのままツルツル読まされてしまった。ラストがせつねえ。
長田弘『私の好きな孤独』の新装版が出ていたのを見かけたので、手持ちの古いやつをパラパラ読み返す。水のようにスーッとしみてくる文章。新装版より文庫化されたらいいのに。休みの日は時間がたつのがほんと速い。昼寝しすぎた。