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ヨムヨムエブリデイ

春分の日

朝と昼のあいだぐらいに起きるとなんとなく熱っぽいので体温を測りながらカーテンを開けると、かなりの勢いで雪が舞っている。こ、これは……。穂村弘的世界の現場を押さえた!と思った。
体温計くわえて窓に額つけ「ゆひら」とさわぐ雪のことかよ穂村弘
こんな機会はそうそうあるものではないので、ゆ・ひ・ら、ゆひら、ゆひらゆひらゆひらゆひらゆひらゆひらゆひらゆひら何度も繰り返して現場感を盛り上げる。ほころびかけた桜の花も、サウナから水風呂にドボンと浸かったような感じだろう。キュッって。映画をハシゴしようと張りきっていたが、雪と寒さですごすごとあきらめる。すっごくすごすご。すご×2なのに、全然すごくない。本を読んでごろごろしていると夜になり、「ゆひら」が「あえら」(雨だ)に変わっていた。
最近読んだ本。マリリン・ロビンソン『ハウスキーピング』、文月悠光『臆病な詩人、街へ出る。』、小林紀晴『見知らぬ記憶』、野見山暁治『じわりとアトリエ日記』、頭木弘樹編『絶望図書館』。