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ヨムヨムエブリデイ

37.2℃

Walk,don’t run

37度ちょっとの微熱がなかなか下がらない。ベティ・ブルーっぽいけど、愛と激情の日々はかんべんしてほしい。いつもより1mmぐらい宙に浮いたようなふわふわ感で過ごす。朝ロッカールームにいくとみんな(自分も)ベージュ系のスプリングコートを着ていて、制服ですか、と思う。
四月もなかばを過ぎて仕事のあたらしいシステムもやっと軌道にのってきた。定時あがり。帰りにひさしぶりにブックオフなどを覗く。『東京読書』や『だれも買わない本は、だれかが買わなきゃならないんだ』のような“本の本”を読んでいたらあれもこれも読みたくなり、無性にブックオフや古本屋めぐりをしたくなる。
今日いちばんうれしかったのは、村上龍 村上春樹『ウォーク・ドント・ラン』(講談社)105円。実家で埋もれている本だけどあんまり見かけない気がする。
帰ってからさっそくしばらくぶりに『ウォーク・ドント・ラン』を読んでみたら、ふたりともまだ無防備な感じですごくおもしろかった。
日本文学は退屈で読まないといったあとに、

春樹 ぼくね、あえて好きだといえば、小島信夫庄野潤三の初めのころありますよね、あのへんはわりに好きだった。何かの事情で学生のころ読んだんですよね。『アメリカンスクール』と『プールサイド小景』、あれはね、ぼくはすごくおもしろかった。いまでもおもしろいと思いますし、時々読みかえしたりしますよ。あと『忍ぶ川』もいいな。文章がすごくいい。(p124)

これをはじめて読んだとき、もちろんすぐに、『アメリカンスクール』と『プールサイド小景』を買って読んだ記憶がある。活字が小さくて、紙質も悪いベージュ色のカバーの新潮文庫だったけど、今では改版されて、カバーもリニューアル。やっぱり新潮文庫はエライと思う。