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ヨムヨムエブリデイ

なんの連休?Season2

今週、車谷長吉癲狂院日乗』(新書館)を読んだ。読み始めは、
「今朝、目が醒めた時、ふとんの中で嫁はんと接吻した。」(p.6)
「朝、ふとんの中で順子ちゃんと足で小突き合い、つつき合い、じゃれ合う。」(p.19)
「朝、ふとんの中で順子ちゃんのお乳を愛撫。温かい。発情せず。」(p.20)
「朝方、私が便所に立った時、順子ちゃんが大きな尻を放り出して寝ていたので、右足の親指で尻の穴をつついたら、物凄い剣幕で怒って、私の足を三度、四度と蹴った。」(p.49)
このような記述が続き、読者サービスなのだろうけどずっとこんなの読まされるんだったら、だりぃなあと思っていたのだが、『赤目四十八瀧心中未遂』が直木賞候補になったぐらいから面白くなり(面白いといっていいのかどうか)、嫌なんだけれど止められなくなる。編集者との確執、友人からの絶交宣言、新潮社vs.文藝春秋など、しかもそれが執拗に繰り返される。問題になっている短編「抜髪」「白黒忌」を読みたくて、収録されている本を図書館から借りてきた。庄野潤三の、不快なことネガティブなことはことごとく排除された、うれしいたのしいおいしいが執拗に繰り返される晩年の夫婦シリーズとは正反対。

今日は連休前で慌ただしく疲労激しく退勤。スーパーで寿司のパックを買って帰る。デザートのアイス、梨も。書店の文庫コーナーで荒川洋治『文学の空気のあるところ』(中公文庫)も買う。文庫版は新たに二篇追加。単行本を読んだとき、(笑)が多い!と思ったのだけ覚えている。好物のパック寿司、文庫本を買い、明日から2連休。いうことなし。