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ヨムヨムエブリデイ

長めのいい小説

休み。蓄積された疲れが限界を超えると、耳(めまい)と口内炎になって出てくる体質で、なんとなく嫌な予兆があるので、温泉施設に身体をゆるめに行く。文庫化されたばかりの阿部和重『オーガ(ニ)ズム 』の上巻を持参する。なんだかんだで今まで読む機を逃していて、神町トリロジーを読むのはこれが初めて。やはり『シンセミア』→『ピストルズ』→『オーガ(ニ)ズム 』の順に読むのがいいのだろうが、目黒さんが、シリーズものは最新作から読めと言ってたし、阿部和重ご本人が「神町三部作は発表順に読まなくてもOKです」と書いていたので、読む気になっているうちにとりあえず読んじゃおう。『シンセミア』が刊行されたのが2003年だから、20年経って神町トリロジーと出合うことになった。めちゃくちゃ楽しみ~。読むタイミングはいつも向こうからやってくる。「本の雑誌」2月号の逢坂冬馬「本屋大賞で買った本」に、宮部みゆき火車』を買い初めて読んだとあったので、いつ刊行されようと、読みたいときが、その人の読み時なんだなと思った。
以前は、長い小説はあまり得意ではなくて、次に何を読もうというときに、長い(分厚い)ものはつい後回しにしていたのだけれども、近頃は、長い話を少しずつ読み進めていくのって楽しいなあと思うようになった。栞やスピンが、じわじわ後ろに移動していくのを見る喜び。『リバー』とか『地図と拳』とか『緑の天幕』とか分厚かったものね。

夜は餃子を焼く。『オーガ(ニ)ズム 』の続きを読む。主人公の作家阿部和重の妻が川上さん。ニュースが、雪雪雪雪いってる。