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ヨムヨムエブリデイ

最強寒波

昨夜のニュースで、十年に一度のものすごい寒波がやってくるから雪が積もるかもよ、と言っていたので1時間早めにアラームをかけて起きると雪の気配はまったくなし。せっかく起きたので早めに出て朝マックして行く。いつも頼むソーセージマフィンとコーヒーのコンビが240円に値上がりしていた。先日は、ドトールのモーニングからジャーマンドックが消えていてがっかりした。
リニューアルにより“力強いコクとクリアなキレ”を実現した(ビールか!)というコーヒーを飲みながら、ちょこっと本を読んでいく。井上荒野『小説家の一日』(文藝春秋)。最初の一篇「緑の象のような山々」を読んでいて、この特徴的なくるんと巻いている「お」とか「ふ」はもしや、と思ったらやはり精興社書体だ。井上光晴の本に精興社書体のがあった記憶があるが、井上荒野さんも精興社書体の人だったかな、今まで気づかなかっただけかもしれない。他の本もチェックしてみよう。思わぬところで精興社書体に出合って少し得した気分だ。
昨年、森田真生『偶然の散歩』を読みかけたら、幼い息子と散歩に行ったみたいな話で興味を持てず、途中で読むのをやめていた。そんなとき、『偶然の散歩』の本文途中、書体が「游ゴシック体」から「モトヤ明朝」に変化し、書体が読書欲を刺激するのだと正木香子さんが「本の雑誌」に書いているのを読み、再び『偶然の散歩』を手に取り、最後まで通読できたのだった。
結局夜まで雪は降らず、風が異様に強かった。冷え切った体で帰って鍋であったまる。冬の醍醐味。明日の方がもっと寒気がすごいらしい。