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ヨムヨムエブリデイ

無人島のふたり

重大発表が重大だったためしがないし、ウチんとこの政府はほんとクーポン好きすぎるし、『科捜研の女 2022』のオフィスが無印良品みたいになってた。

仕事終わり、もしかしてアレでてるかなと、ちょっと足をのばして大きな書店に寄ると、あったあった。山本文緒無人島のふたり 120日以上生きなくちゃ日記』(新潮社)。一昨年の12月18日にあさイチに生出演されたときは、とてもお元気そう(足を怪我されてたが)で、翌年の10月に亡くなったので、もしかしたらあさイチのときは体調悪くても気丈に振る舞っていたのかなと思っていた。先月角川文庫から刊行された『残されたつぶやき』の年譜に、あさイチ出演の翌年4月に病気が発覚、余命4~6か月の宣告、6月には抗がん剤治療をやめ、自宅での緩和治療に専念、そして10月13日に死去とあった。急だったんだな。『無人島のふたり 120日以上生きなくちゃ日記』は、その年の5月24日から最期までを綴る日記。はじめの数ページ読んだだけで、もうつらくてつらくて進めない。でもがんばって読む、読まなければ、でも読めないの狭間で揺れている。小笠原文雄『なんとめでたいご臨終』を読むと、少し前向きな気分にもなるが、やはりつらいものはつらい。病気が憎い。