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ヨムヨムエブリデイ

ドライマテニーを2杯飲んでいるうちに、街は雪になった

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残業をしているうちに、街は雪になった。秋山晶のコピーのようには全然いかない。
毎日くたびれるなあ。いやでも明日は休みで、雪のコロラド山中のオーバールックホテルにこもる気分で食料を調達して帰る。コートのポケットにはトーマス・サヴェージ『パワー・オブ・ザ・ドッグ』 (波多野理彩子訳、角川文庫)。だいぶ前に新聞の新刊文庫コーナーで、

不穏さにゾクゾクし、先が気になり読むのが止まらなくなる。話題の映画の原作として知られるだけではもったいない、切れ味鋭い語りの技に痺れる傑作だ。

小澤英実氏が取り上げていたのに惹かれ買っていた本。この文庫の発売は昨年8月だったが、その3ヶ月後の11月に、早川書房からトマス・サヴェージ『ザ・パワー・オブ・ザ・ドッグ』(山中朝晶訳)の単行本が刊行されている。著者名もタイトルもかぶらないように微妙に変えられている。映画化の関係かそれぞれの出版社の事情か何かわからないが、文庫が先で単行本が後、文庫が968円で単行本が2970円。よほどこの人の翻訳でないととか、単行本でなきゃいやだとかのこだわりがないかぎり、文庫を選ぶと思うのだけどどうなんでしょう。私が文庫好きだからかもしれないが。
布団に入って続きを読む。目覚ましをかけずに眠れるのが嬉しい。