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ヨムヨムエブリデイ

休んで燃えよ

昨日今日と冬晴れのいい天気。濃厚接触者の同僚が復帰したので、先週休みを返上した分、明日明後日休んでもええよと言われる。この状況ではいつどうなるかわからないので休めるときに休んどけよ、と。週の真ん中の連休とはなんてうれしい。ヨレヨレの帰途、書店を覗くと、みすず読書アンケート特集号が積まれている。外岡秀俊氏。ポケット用の文庫は新潮文庫の新刊から三国美千子『いかれころ』。スーパーで2日分の食料とおやつ、割引の寿司など買う。帰り道、オリオン座が見えた。ゆっくり夜空を見上げるのは久しぶりだ。

ヘビーなときには軽めのものをと、吉田修一『ブランド』(KADOKAWA)を読む。様々な企業の依頼で書かれてきた単行本未収録の小説、紀行、エッセイなどを集めた作品集。朝井リョウ『発注いただきました!』(集英社)の吉田修一版。すかした感じの筆致にややイライラしながら読み終える。でも、自分は「イライラしながら〇〇する」シチュエーションが意外に好きなようだ。イライラするならやらなきゃいいのにと思うものの、なぜかイライラする方へする方へ引き寄せられていく。イライラしながら「村上RADIO」を聞き、イライラしながら丁寧なくらしエッセイを読む。読後かならずどんより不快になる愚痴、悪口、自慢だらけの大嫌いなブログがあって、それこそ読まなければ済むものを、いつも真っ先に読んでめっちゃイライラして最悪な気分になる。自分が並ぶスーパーのレジはかならずハプニングが起こりまったく進まないが、たまに順調にスルスル進むとこんなはずじゃないと思い、前の客が小銭とかポイントカードを出すのにすごく手間取りだすと、ほらきた、やっぱり!とイライラしながら喜んでいる。イライラしている心理状態を客観的に楽しんでいるようなところがある。