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ヨムヨムエブリデイ

サトウのごはん

暑い一日。仕事終わり同僚と駅まで。途中コンビニに寄りアイスクリームを買って食べる。すっかり夏の気配。同僚と別れ、スーパー、本屋を巡り帰宅し一息ついたら、すごい雨が降りだした。昨夜から始まった『孤独のグルメSeason9』を見ながら夕ごはん。五郎さんもマスクをしている。何年かあとに、これの再放送を見ながら、そうそうあの時はみんなマスクをしていたよねー、なんて言えるようになっているだろうか。

松田青子『男の子になりたかった女の子になりたかった女の子』を読んだ。いつもの「ブラボー俺たちの青子!」といった読み心地で、今回もすごくいい。見返しのトゥルトゥルの紙の青がきれい。顔が映る。この本所収の「誰のものでもない帽子」は、サトウのごはん小説だと思った。子供を連れて経済DVの夫から逃れホテルで暮らす主人公が、スーパーでフリーズドライの味噌汁やカップラーメンなどの食料品を買うのだが、サトウのごはんだけ商品名で登場する。読むこちらも、ああ、サトウのごはんねとすぐわかるので、サトウのごはんはすごいと思う。

先日、日経新聞に載っていた南木佳士のエッセイ「本を棄てる」を読み、急に興味がでてきて、『根に帰る落葉は』(田畑書店)と『猫の領分 南木佳士自選エッセイ集』(幻戯書房)を借りてくる。小説は昔何冊か読んでそれっきり。それと、小池真理子のエッセイ集『感傷的な午後の珈琲』も。朝日新聞の連載エッセイ「月夜の森の梟」が終っちゃったので他のエッセイを読んでみたくなって。

この時期になると、もし講談社エッセイ賞が続いていたら今年は何だったのだろうと考えてしまうが、今年は佐久間文子『ツボちゃんの話 夫・坪内祐三』(新潮社)です。