鰻と灯台

先週は寒の戻りがあったが、自分には寒が戻っているぐらいが快適だ。歓送迎会が中止になった代わりに、ボスが出前を振舞ってくれる日なので朝から楽しみにしていた。いつも出前のメニューでもめて、誰かが妥協することになるのだが、あまりにもめるので、今回は鰻重派と肉派の選択肢が設けられた。もちろん鰻重を選ぶ。鰻はやわらかく、というか鰻の形をした液体だ。腹がくちくなり、午後眠くてたまらず、上目蓋と下目蓋の間にエアマッチ棒でつっかえ棒をするという古典的な手法で耐える。

先週急遽休日出勤をしたので、水木曜と連休をもらう。鰻を食べ、しかも明日からは連休、いい気分で帰路に就く。こんな日は本を買って帰りたいなあと、ふらふら本屋に吸い込まれる。

夕飯を軽く済ませ、『大豆田とわ子と三人の元夫』を見る。『俺の家の話』が終わった次の楽しみはこれだ。楽しみなドラマがあると一週間に張りがでる。坂元裕二って、靴の中に入った小さな石ころとか、外れる網戸とか、床に散乱するパスタとか、切れにくい醤油のパックとか、日々の細かい出来事をノートかなんかにびっしり記録してるんだろうな。長嶋有の細かさにちょっと似ている。市川実日子石橋静河の出演がうれしい。

不動まゆう『愛しの灯台100』(書肆侃侃房)を読む。昔から灯台に住んでみたいという夢があり、ここ住みたい!と思いながらページを繰る。空調設備があり、小さなキッチンと簡易ベッドが付いていれば文句ない。朝起きたら目の前は海。川の水門の上にある小屋みたいな所にも住んでみたい。散歩中、同行の友人にあの上の小屋に住んでみたいよねーと言ったことがあるが、一度も賛同を得たことがない。