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ヨムヨムエブリデイ

ムスカリ

年度末ギリギリに午後有休を取る。というか、取得「させていただく」。
退勤後、銀行のATMへ。何台かある機械のうちの一台の前に70代ぐらいの老夫婦がいて、機械を操作している妻の横に監視するように立っている夫が「そうじゃないだろ、バカが、だからお前はダメなんだ」と言い続けている。妻は萎縮し、ますます操作がうまくいかない。月末だからどんどん客が来て長蛇の列。夫が「何やってんだ、このバカが!」と怒鳴り続けていたが、結局その機械が使用中止になってしまった。はぁ、やっぱりね。自分は他の機械で無事出金し店を出たが、なんかイヤなものを見ちゃったなーとずっと気分が悪かった。「ご自分がおやりになったらいかがですか?」と言いたかった(言えない)。

桜は散り始めている。お昼は、天丼を食べる。その後、ぶらぶら本屋や無印で買物。「暮しの手帖」の目利きの本屋さんに聞いてみたに北村さんが登場していた。ほんの数行の近況報告欄に「最近、岡田睦の小説を読んで、ムスカリの鉢植えを買いました」とあり、ふふ、北村さんらしくていいなあと思う。

ちょっと疲れたので、コーヒーとチーズケーキで休憩しながら読書。藤原無雨『水と礫』を読み終える。甲一さ~ん。先日読んだ温又柔『魯肉飯のさえずり』(雪穂さ~ん、桃嘉~)、西崎憲『ヘディングはおもに頭で』(微熱少年のおんく~ん)もとてもよかった。ものまね番組の審査員のように、そっくりでも全然似ていなくてもとにかく10点を付ける人と思われるかもしれないが、ほんと読む本読む本どれもいいんですよ。10点10点10点10点!

夜、ハシビロコウが表紙の岡田睦の本を読み返していたら、自分もムスカリを欲しくなってしまった。「これの世話、手がかかりますか」「ううン、一日置きに水を遣るだけでいいの。下にトレイを敷いて」