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ヨムヨムエブリデイ

2020年の10冊

(目利きではない人が選ぶ)2020年の10冊 順不同

『ザリガニの鳴くところ』ディーリア・オーエンズ(友廣純訳、早川書房
『誰にでも親切な教会のお兄さんカン・ミノ』イ・ギホ(斎藤真理子訳、亜紀書房
『わたしに無害なひと』チェ・ウニョン(古川綾子訳、亜紀書房
『優しい暴力の時代』チョン・イヒョン(斎藤真理子訳、河出書房新社
『今も未来も変わらない』長嶋有中央公論新社
『盆土産と十七の短篇』三浦哲郎(中公文庫)
『やがて忘れる過程の途中(アイオワ日記)』滝口悠生(NUMABOOKS)
『パリの砂漠、東京の蜃気楼』金原ひとみホーム社
『道行きや』伊藤比呂美(新潮社)
『死ぬまでに行きたい海』岸本佐知子スイッチ・パブリッシング


『ザリガニの鳴くところ』本の雑誌によると、ザリガニ派とリズ・ムーアの『果てしなき輝きの果てに』派に分かれるそうですが、私は断然ザリガニ派。「全米500万部突破2019年アメリカで一番売れた本」という帯の文句に萎えずに読んでよかったです。/今年は韓国(文学、映画、ドラマ)にどハマりしました。なかでもイ・ギホが一等お気に入り。/『今も未来も変わらない』を読んでいる間ずーっと楽しかった。車を運転中に駐車場が近づくと自分も「空か満か、クウカマンカ」と唱えています。/三浦哲郎再発見の年でもありました。その勢いで『完本 短篇集モザイク』を入手したので、来年読むのが楽しみ。ちびちび読もう。/たくさんありすぎる好きなエッセイ集から、なんとか4冊に絞りました。『パリの砂漠、東京の蜃気楼』は夏の猛暑と中身の濃密さで頭がクラクラしたのを覚えています。金原ひとみの小説を再び手にするきっかけにもなりました。こんなふうに他のも読みたい!と思わせられる本は自分にとっていい本です。


■今年も愉快に本を読めました。ギラついた野望とか、ほとばしる情熱とかとは無縁で、食べたいものをおいしく食べて、のんびり本を読む穏やかな日々を過ごせればそれだけで幸せなので、個人の生活レベルでは今のところコロナの影響をあまり受けていないようです。ありがたいことです。来年も楽しく本を読めますように。こんな時代遅れの限界集落のブログに来てくださりありがとうございました。