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ヨムヨムエブリデイ

佐和子?

12月になってしまった。ひさびさの雨。早出の早帰りだったので仕事終わりに本屋をぶらぶら。冬の雨と紙の混じった匂いを浴びて、仕事の疲れがとれる。

岸本佐知子『死ぬまでに行きたい海』(スイッチ・パブリッシング)が積まれている。待ってたよ。大好きな連載で、このブログでも、好き好き好き好き言っていて、「MONKEY」で真っ先に読むページだった。林真理子が「ananを後ろから開かせる女」と呼ばれている(今でもそうなのかしら)が、岸本佐知子は「MONKEYを後ろ(のほう)から開かせる女」だ。ちくまの連載「ネにもつタイプ」のみっちりギンギン面白いでしょ?の感じよりも、こちらのほうが好み。裏佐知子といったらいいのか。なかなか単行本にならないので、死ぬまでに単行本化しない連載ではないかと心配していた。喜ばしい。

文庫のコーナーに行くと、堀江敏幸角田光代『私的読食録』が。プレジデント社から新潮文庫入り。今でも「dancyu」で続いている楽しみなご長寿連載。単行本を読んだが、こういう本こそ文庫で読みたいと思う。あと「dancyu」では、「のむよむ。」も好きなリレー連載。で、『私的読食録』だが、共著の場合、新潮文庫の背表紙は何色になるのか刊行前から興味津々だった。堀江敏幸はうすいグレーで、角田光代はグリーン。さて、『私的読食録』は何色だったでしょうか?
えー、角田さん、いいの?と思ってしまった。年上を立てる、って感じ? 川上未映子村上春樹『みみずくは黄昏に飛びたつ』も共著だけど、これは偶然なのか意図的なのかわからないが、二人とも同じ色の背表紙なので問題なかった。

マックでグラコロとポテトをテイクアウトして、本を抱えて、寒いけどホクホクしながら帰った。マクドナルドをお題に、私的読食録するとしたら、村上春樹の「パン屋再襲撃」かな。あれは、グラコロではなくて、ビッグマックだったけれども。