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ヨムヨムエブリデイ

俺のとは違う

寒くなってきたせいか、マスクの違和感をあまり感じなくなる。むしろ暖かいし咽喉も乾燥しなくていいじゃないか。ウィズコロナのウィズみを実感する。
新米を握ったおむすびがうまくてうまくて、ますます昼休みが楽しみでしかたがない。今日の昼読は金原ひとみの『fishy』。夏にエッセイ集を読んでから興味がでてきて『アタラクシア』を読んで、からの『fishy』。ドラマ『臨場』の倉石(内野聖陽)のキメ台詞が「俺のとは違うなぁ」なのだが、気付けば自分も「俺のとは違うなぁ」と思いつつ金原ひとみの本を読んでいる。違うなぁと言いながら引き込まれる。そんなに世の中の皆、不倫してるの? たとえば、津村記久子などは「わかるわかる!俺のと一緒だなぁ」系だ。どちらも好きだけど。

本のリスト的なもの大好物なので『本のリストの本』(創元社)を読んでみた。興味のある分野のリスト(正木香子さんのとか)は楽しいが、興味がない分野のはあんまり…というのがわかった。まあ本に限らず何事もそうだが。巻頭の「私を作った十冊の本たち」と、ラストの南陀楼さんの「中学生のぼくにとって命綱だったSF小説のリスト」の締めくくりの文章「インターネットのない時代には、著者や出版社、刊行年などひとつひとつのデータに重みがあったように思う。/そして読者である私にとって、リストはまだ見ぬ本の海を渡って行くための命綱だった。」が印象に残る。

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ぼくがまだ見ぬ本の海を渡って行くための命綱だったリスト本はこのあたりでした。安原顕チルドレンでもあった。