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ヨムヨムエブリデイ

ブカブカ

やっとまた日曜日が来た。週日働いて、たまの休日はのんびり家で過ごしたいと誰もが思うものだろうと考えていたが、自分のような者は意外と少数派なのだなあと今回の件で思い知らされた。ずっと家にこもっているとストレスが溜まるとか、どうにかなりそうと言っている人が多くて、世間は思っているよりもずっとアクティブだった。以前、もし宝くじが当たったらどうする?と職場で話題になり、仕事を辞めて隠居すると即答したのは自分だけで(皆そうだと思ってた)、逆に、世間との接点がなくなるのは不安じゃない?などと説教じみて言われたのは、こういうことなのだと思った。

昨日から毎日新聞の書評欄も土曜日に移動していた。書面もリニューアル。日経、朝日に続き毎日もで、そのうち読売なども移って、新聞書評は土曜日が主流になるのかもしれない。子供の頃から、新聞書評は日曜日という感覚が染みついていてなかなか切り替わらない。うろ覚えだけど、昔は月曜日のもあったような気がする。

日曜美術館」は司会の小野正嗣がよくオーバーサイズの服を着ているので、ブカブカ王子と呼んで楽しみにしている。ジャケットの袖口から指先がちょこっとしか出ていない萌え袖になっていたり、長すぎる袖口を折り返していたり、スタイリストの趣向か、本人のこだわりかわからないけれど、ブカブカ感がキャラクターと不思議とマッチしている。でも今日はブカブカしていなかった。ちょっと見ない間に、タイトな方向に方針が変わっていたのかな。

俳句の入門書を読むのが楽しい。自分では作らない、というか作れる気が全くしない純粋読者。作るのではなく句集を読むのが好きだという春日武彦が「実際、感心するというよりも、ちょっとした奇跡に出会ったような体験を得られる確率が高いので句集の購入はやめられない」『猫と偶然』(p.213)と書いている。長嶋有『俳句は入門できる』を読んでいて印象に残った句。

ボックスシーツのゴムびよんびよん春嵐藤野可織