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ヨムヨムエブリデイ

めまい

正月休み明けの月曜から土曜までみっちりと働き、ようやく12日13日連休だー!と11日の夜は解放感に浸っていたのだが、12日の朝目が覚めると、世界が激しくぐるんぐるん回っていた。疲れやストレスがたまると耳にきて、めまいがすることはこれまでにも時々あったが、こんなに起き上がれないほどひどいのは十数年ぶり。起きられないなら寝ていればいいじゃないとマリー・アントワネットだったら言うかもしれないが、寝ていてもぐるんぐるん回転しながら奈落の底に引きずり込まれるようななんともいえない不快感があり、立って地獄、寝て地獄、吐き気までして何も食べられない。薬を服用し、一番ラクな体勢で目を閉じて横になっていると、夜には少し治まってくる。

今朝起きたらどうなっているのか不安だったが、目の奥や頭の芯にめまいの名残があるものの、起きて普通に歩けるし、食欲も復活する。よかったー。正月休みのぐうたら暴食ぶりと、労働の一週間のあまりのギャップに体がついていけなかったのだろうか。ミルクたっぷりのカフェオレにチーズトーストをかじりながら、メニエル病だった安岡章太郎がその病について書いている『酒屋へ三里、豆腐屋へ二里』(福武文庫)をひろい読む。そういえば、島田マゾ彦君が『君が異端だった頃』で6度も芥川賞を阻んだ安岡章太郎への恨みを綴っていたなあとか、全くもってどうでもいいようなことが頭に浮かびだしたから、ああもう大丈夫だと思った。

窓から冬晴れの青空が見える。洗濯を済ませ、あとは一応安静にしとく。彩瀬まる『森があふれる』(河出書房新社)、伊藤朱里『きみはだれかのどうでもいい人』(小学館)を読んだ。伊藤朱里は太宰治賞の『名前も呼べない』を読んで以来。