y o m u : n e l

ヨムヨムエブリデイ

面の皮

新年度が始まり、バタバタして落ち着かない。送別会も歓迎会も当事者じゃないのが救い。今日はめずらしく昼休みがきっちり取れたので何か食べようと外に出る。うどんか蕎麦か迷ったが、焼き立ての明太子フランスとカレーパンと紙パックの甘ったるいコーヒー牛乳を買い桜の公園で食べることにする。暖かい、を通り越して歩いていると汗ばむくらい。食べ終え、原武史 三浦しをん『皇室、小説、ふらふら鉄道のこと。』(KADOKAWA)を少し読む。桜はほぼ満開。強風に舞う花びら。このまま仕事に戻りたくない、ずっとこうしていたいなあと思うも、歯磨きやトイレに行く時間を逆算して遅れないように、そして決して早すぎもしないようにしっかり計算して戻る。遅れないようにだけではなく、早すぎないギリギリのラインを見極めるようになったのは、かなり面の皮が厚くなってからのことだ。新人さんたちはまだ面の皮がなくてむき出しで因幡の白うさぎのようだけれど、そのうち「社長出勤?」とか言われるようになると思う。