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ヨムヨムエブリデイ

One Day―そして、陽は落ちる

犬の足あと猫のひげ (中公文庫)ある日。
ちょうど昼休みが女子フィギュアの終盤の時間帯だったので、テレビのある休憩室にみんな集合して見た。昭和の街角みたいだ。「あーもーまおちゃんが出てきただけで涙が出る」とか「鈴木さんて今いくよ・くるよのくるよに似てない」とか「おやじのラクダシャツみたいのの色が濃すぎじゃね」とか口々に言いながら、ジャンプが決まったといっては拍手をし、負けたといってはため息をついてあっという間に一時間が終わった。明後日も応援するよ。
分厚い『鳥を探しに』を読み終えたのでカバンがずいぶん軽くなった。息抜きになにか文庫でも一冊買おうかなと文庫コーナーに行くと中公文庫の新刊に食の名著復刊の二冊があった。

たしか文春文庫版を持ってたはずと思ったりしていたら、そのとなりにあるカバーの写真が素敵な一冊に目を惹きつけられた。わー武田花だ。ぱらぱらすると『One Day』や『TOKYO WILD CATS』や『SEASIDE BOUND』などから写真と文章を集めたものだった。
武田花といったらもちろん写真も好きだけれど、文章も大好きで、その文章がたくさん収録されていたので購入。昨年、講談社+α文庫から出た『写文集 猫と花』は文章が少なくていまいちだったからな。
さっそく帰りに読み始める。油断するとすぐ読んじゃいそうなのでセーブしながら読む。帰ってから急に武田百合子の本を読みたくなり、久しぶりに『日日雑記』を取り出した。カバーは花さん撮影の木馬の写真。