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ヨムヨムエブリデイ

僕の好きな文庫本(26)

カフカ短篇集池内紀編訳『カフカ短篇集』(岩波文庫)解説・池内紀 長谷川四郎訳『カフカ傑作短篇集』(福武文庫)解説・川村二郎先日、頭木弘樹 横道誠『当事者対決! 心と体でケンカする』(世界思想社)をとても面白く読んだ。病気がテーマなので面白いと…

自分のために料理を作る

四月も半分が過ぎたが、なかなか落ち着かない毎日。山口祐加 星野概念『自分のために料理を作る』(晶文社)を読んだ。他人のために料理を作ることはできるのに、自分一人のために料理を作れない人が、自分のために料理を作れるようになるヒントが色々書かれ…

雑な一週間

今日は小学校の入学式があったようで、捕獲された宇宙人のフォーメーションで意気揚揚と歩く親子連れをたくさん見かけた。昨日は、満開の桜の下で開催される桜花賞は8年ぶりですと言ってたし、開花が遅れたおかげで、例年とちょっとちがう景色を見られる。新…

隙間時間のポケット本

3月終わり。富士急ハイランドのFUJIYAMAみたいなカーブで上下する気温に振り回された1ヶ月だった。ようやく桜が開花したと思ったら、今日なんか暑いほどで、さすがにもう冬のコートを着ることはないだろう。コートを脱いだら通勤時に文庫本を入れるポケット…

面倒くさい小説

4月からの新体制の準備で毎日忙しく、日曜日にもミーティングがありなかなか休めなかった。今日は久しぶりの休日。電池切れでずっと寝ときたい。アラームをかけずに起きると午前10時。その後も食事以外は寝床でだらだらする。朝のうちは陽が射していたが、午…

シリーズものに嵌まる

なにかに「ハマる」。がっつりハマるぞーと前のめりに張り切ってもハマれるものでもないし、油断していたらいつの間にかズブズブとハマッていたりする。いかにも自分が好きそうな要素がてんこもりなのにハマれなかったり、まったく好みではないのに気づけば…

二〇二四年二月

先週からゆっくり読んでいた柴崎友香『続きと始まり』(集英社)がとうとう終わってしまった。 ライ麦畑のホールデン少年は、ノックアウトされる本を読み終わったとき、それを書いた作家が大親友で、電話をかけて話せるようだといいのにと言ってたが、電話が…

Three cheers for our side

昨日は面倒くさくてずっとさぼっていた車の点検に行ってきた。せっかく点検してもらっても雨降りでいやだなあと気が進まなかったが、予約していたので仕方がない。最近あんまり乗ってないのでバッテリーが弱っているらしくて、それなら帰りに久しぶりにロン…

こういうの(が)いい

『真珠とダイヤモンド』を読んだ勢いでその前の『燕は戻ってこない』と桐野作品を立て続けに読んだら色々濃ゆくてぐったり疲れてしまった。なにか平和でなんも考えずに気楽に読めるものはないかと手に取ったのが久住昌之『するりベント酒』。夕刊フジの連載…

おにぎりと真珠とダイヤモンド

今日のオレの昼めし前回、1月も月末だと書いてからもう10日も経った。早い。その間に節分があり、雷鳴が轟き、雪が降った。節分には、めちゃくちゃ太い葉巻をくゆらせるように恵方巻を2本キメた(職場と自宅で)。 2月は日数が少ないのに祝日が2日あってとて…

とんかつと風呂

月末。晴れて暖かい。午後から休みをもらう。毎年3月末に有給休暇のほとんどがチャラになってしまうので、今年は早めに少しずつ消化していく作戦。半休といっても午前中の処理に時間がかかり14時過ぎ退勤。さあ、お昼だ。ランチタイムが長いとんかつ屋にする…

がっぽん大賞

毎日忙しい、としか書くことがない。しかし、正月休みで乱れまくった仕事の波がようやく均等にならされ、忙しいなりにいつものペースに戻りつつある。正月のお土産のお菓子コーナーもきれいになくなったので、今日は差入れにいただいたとらやの羊羹。「夜の…

冬晴れの日におでん

先週の日曜日(7日)は友人と一緒に神社で振舞われている七草粥を食べてから映画を見てお茶していい日だねーと言いながら帰ったのだが、次の日から耳が詰まったような感じが始まり、軽くめまいがしてきた。あ、いつものやつだと木曜日(11日)に有休をもらい…

新年

龍ジャケで今年もよろしくお願いします新年が始まったと思ったらもう6日。4日に仕事始めでたった3日間しか働いていないのにげっそりやつれた。明日からの2連休が救い。 自分の住む町で地震があったとき、遠く離れた場所でもっとすごい規模の地震が起きて大変…

2023年の10冊

川上未映子『黄色い家』/津村記久子『水車小屋のネネ』/阿部和重『シンセミア』/阿部和重『オーガ(ニ)ズム』/パク・ソルメ『未来散歩練習』/ク・ビョンモ『破果』/斎藤真理子『本の栞にぶら下がる』/西加奈子『くもをさがす』/キム・ホンビ『多情所…

なんてことない 아무것도 아니야

昨日は仕事納め。お昼に、今年もお疲れ~ごくろうさんとチーム長からうな重の支給あり。飲める鰻。12月は尋常でない忙しさだった。もうヨレヨレである。何はともあれ無事終了した。今日は一日骨休めして明日帰省の予定。こちらでずっとのんびりしていたいが…

象か虎か

ひょんなことから親しくなった一人暮らしの老婦人Nさんから、たまーにメールや電話をいただくのだが、炊飯器が壊れちゃったから新しいのを買いに行かないといけないというのを聞いて、じゃあ21日仕事が休みなので一緒に行きましょうか? わあ、助かるわ~と…

僕の好きな文庫本(25)

スティーヴン・キング『死のロングウォーク』(沼尻素子訳、扶桑社ミステリー)カバーデザイン・コガワミチヒロ イラストレーション・鏡泰裕 解説・奥澤成樹「読んでから見るか、見てから読むか」は、1977年に公開された角川映画『人間の証明』のキャッチコ…

しぶとい忘年会

コロナで廃れたかと思っていた忘年会が4年ぶりに復活、昨夜行われた。4年の間に職場全体の人がずいぶん入れ替わったので、顔合わせのためなるべく出席せよとのお達しによりしぶしぶ出席。席はくじ引きで、隣になったおっさんの(大昔の)学歴自慢や(大昔の…

片づけの魔法

大家さんがエアコンを新しいのと交換してくれるそうですが、いつがいいですかと、管理会社から先週電話があった。新しくなるのは大歓迎なのだけれども、その前に部屋を片付けなければならなくなってしまった。エアコン周りが、積まれた本だの雑誌だのでカオ…

小春日和

11月に入ってから、異常に暑い日が続いたかと思ったら急に寒くなり、ここ数日は穏やかな小春日和が続いている。 以前は一年のうち仕事の繁忙期はだいたい決まっていてメリハリがあったが、コロナ時代になってからは、だらだらずーっと繁忙期の状態でしんどい…

コタツがある家

つい数日前は昼間Tシャツ一枚でよかったのに、急に朝晩冷え込む。寝具を冬仕様に替える。コタツはもっと寒くなるまで待つことにする。だってコタツを出してしまったら、地蔵のように動けなくなってしまうので。冬はいつもこんなふう。 伊藤理佐『ステキな奥…

風にゆれるスピン

10月最後の日。今月いちにち余っていた代休をギリギリ駆け込みでもらう。アラームに起こされず、ぎゅうぎゅう満員に違いない電車の音を聞きながらいつまでも布団の中でうとうとしていられる幸福。夏の暑さに予想以上に身体がダメージを受けていたみたいで(…

翼の王国

先週だったかもっと前か、夕焼けが特別赤くてきれいな日があった。夕暮れ時の電車に揺られていて文庫本から目を上げると、黄色っぽくて弱々しい光が車窓から斜めに差し込んでいて、ハムのごとき秋の夕日はぴらぴらと電車の窓にスライスされる(杉﨑恒夫)ま…

短いエッセイ

土曜の朝は、出勤前にコーヒーを啜りながら新聞の読書欄に目を通すのが楽しみだが、春から土曜に移動になった(前は金曜)「オトナになった女子たちへ」がめちゃくちゃ楽しみ。今日は益田ミリさん。新聞の短いエッセイの連載(日経新聞の「プロムナード」と…

おにぎりと本

今日のオレの昼めし朝、家を出ると、狭いトイレに〈キンモクセイ〉の香りの芳香剤を5個ぐらい置いたような空気が充満していてクラクラする。ブルーマンデー。おにぎり2個弁当は相変わらず続いてる。もう何年にもなるのに全然飽きない。具は梅干しだったり、…

僕の好きな文庫本(24)

小林信彦『本は寝ころんで』(文春文庫)カバー・石崎健太郎 解説・北上次郎今、酒井順子著『本棚には裏がある』(毎日新聞出版)を読んでいる。「週刊文春」連載「私の読書日記」の2014年10月以降分から選んで再構成したもの。それ以前の分は『本が多すぎる…

くるまる幸せ

二連休の初日。昨日までが忙しすぎたのでずっと寝ていたいが、友人との約束があるのでエイヤッと起きてのろのろ支度して出かける。ついこの間まで布一枚の半裸状態でうろうろしていたのに、もう今日は、カッコかわいい大人の甘辛ミックス秋コーデ(どんなコ…

高原の朝

夏の終わり昼間はまだ暑いことは暑いが、朝晩は半袖だとスースーする。朝、窓を開けると高原のような爽やかな空気が入ってきて、熱いコーヒーがものすごくおいしい。気温が下がるとこんなにも身体がらくちんなんだ。仕事が休みなので、午後散髪に行きスッキ…

だんだん近づいてくる

柴田元幸・高橋源一郎『小説の読み方、書き方、訳し方』よりこのところ、同僚や友人など身近でコロナに感染する人が増えた。激増というか爆増というか。体感的にはこれまでで一番多いんじゃなかろうか。症状はピンキリで、しんどい人はめちゃしんどそう。勤…