午後半休。今月に入ってから初めての平日休み(半休だけど)。うれしい。ランチは何を食べようか、午前の仕事中、頭の中はこればっかり。とんかつか、ナポリタンナポリタンしたナポリタンも食べたい、アジフライとかハンバーグの定食もいいな。その前に午後1番で歯医者の予約を入れていたのだった。ランチはそのあとのお楽しみ。先日、奥歯の詰め物が取れたのだが、おいしくモグモグ咀嚼していて、ガリッと歯の詰め物が取れた時の絶望感は、人生の絶望感のかなり上位にくる。なにかすべてがうまくいかなくなる気がする。ほんの小さな詰め物の破壊力おそろしい。米粒ほどの大きさなのに、口中にあるとゴルフボールぐらいに感じる。
歯磨きして退勤後、歯科へ。いきなり麻酔を打たれて治療。終了した時には顔半分の感覚がなく、ランチどころではなくなっている。麻酔とマスクは相性がいい。喉の渇きを感じ、カフェラテをテイクアウトして、片方の口の端からダーッと垂れないよう注意しながら、微妙に歯科の薬品フレーバー付のカフェラテをすする。座る所があればとりあえずいつでもどこでもとにかく座りたい派なので、ちょうど空いていた木のベンチに腰かけて、変な体勢で飲み物をすすりつつ、小林エリカ『最後の挨拶 His Last Bow』(講談社)を読む。表題作を読み終えると、口の感覚もかなり戻ってくる。腹ペコの限界で、マックで月見バーガーセットをテイクアウトして帰る。
読んだ本。黒井千次『枝の家』(文藝春秋)、蛭子能収『おぼえていても、いなくても』(毎日新聞出版)、千早茜『ひきなみ』(KADOKAWA)。